5月6月のネトフリ(+映画)

五月病とは無縁の日々を送る社会人生活、労働は絶えず、しかし特に自分が変わっているような感じもしない昨今、なぐさみはNetflixくらいしかなく、マイリストはどんどこ登録されてちゃんと見られた試しもない…。

ロブスター

カップルにならないと動物にさせられてしまうという世界で生きる主人公(Colin Farrellのブリーフ姿が眩しい)、偽カップルになったりバレたり、結婚相談所施設から逃亡したりそうこうしてホンモノの愛っぽいやつを見つけるが、しかし「愛」に対する強迫観念は徹底的に歪まされ、「おそろい」じゃなければ「愛」じゃないという呪縛は、結局最後まで二人の関係を殺すんでした、という話だった。

同様に「矯正」くくりで、Boy Erased(邦題:ある少年の告白)も見た。(これは映画)
アメリカで実際にあった同性愛矯正施設の話。残酷な盲目がとにかくきつい。親だって愛のつもりなんだろうがコミュニケーションを介さない愛は暴力に過ぎず、映画もなかなか解放なるシーンが訪れなかったけれど基づいたノンフィクションがそうであったように最後は父も息子の目を見たのがひたすらに安心した。こういう矯正施設はまだアメリカ中いくらでもあるらしく大活用されているらしく、レインボーフラッグと同性愛矯正施設が併存するアメリカの謎。

 

ウォールフラワー

そういえばこれにでてたEzra Millerはゲイの役で、差別され暴力沙汰になってしまった彼を主人公が助けるところから物語が再び動き出していた。まあ、それがメインの話ではなく、主人公(Logan Lerman)が愛されることだとか愛することを知る一連の青春、の話だったような気がする。Emma Watsonは相変わらず良くも悪くもエマ・ワトソンだが、彼女の鼻梁に宿る繊細さが青春のぎこちなさみたいなものを演出していてよかったような気がする。物語はわずかばかり好転し、一方でわずかばかり悪化していく、その流れがティーンエイジの時間を描き出していて心に残る一本だった。

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Always Be My Maybe

ネトフリオリジナル。幼馴染の男女二人が恋に落ちたり落ちなかったりの話。Crazy Rich Asians再来?かと思いきやキアヌ・リーブスも出てくるしなんなんや?まあ話はベタな感じで、まあなんかそんな感じで、そんな感じ。

主演女優のAli WongってStand-up Comedyもやってるんだね。ググったら下のやつが見つかったんだけど、いきなり冒頭「私はAVを観るのが好きなんやけど私のオキニの検索ワードは『アジアン』と『スクール』で、『アジアン』で検索するのは私がアジア人だから。『スクール』で検索するのも、私がアジア人だから。」ではじまっておりジョーク効いてる。暇なときに聞いてみよっと。

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To All the Boys I’ve Loved Before

これもアジア系の主演女優が登場するネトフリオリジナル映画。こっそり書きためてた五人の男へのラブレターが妹の策略により本人に届いてしまいトラブルが発生するわけだが、その五人の男のうちの一人のジョックが元カノとよりを戻すために仮初めのお付き合いをせえへんかと持ちかけるわけや。主人公もそれに乗るが、思いはいつしか本物のものへと変わっていき…って死ぬほどど定番の話。りぼんもちゃおももうそんな話書かへんわ。

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しかしGame of Thronesの一連の感想を書いたときにも思ったけど、もしかして世界は「定番」を求めているのか?物語に関しては。ストーリーラインはあくまでも定番のものでよく、それよか人物描写やキャラクターデベロップメントを求めているんだろうか?...とまあこんな感じで、21世紀における物語描写の新しい潮流のかほりを嗅ぎ取りながら五月と六月も過ぎさりし。