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まだ期待してんでしょ!

「女にとって、二十四歳とは残酷な季節だ。」というフレーズからはじまる小説を書こうとしている。そういうのをブログで先に書いちゃうのってどうなのんとでも思わんでもないけれども、まあ川上未映子の前例もあることだし何より私は平成ちゃん、自由な発信自由な応答を餌に生きている。

女にとって、二十四歳とは残酷な季節だ、と思った理由はほかにもいろいろあるんだけれども、そのうちの一つが恋愛だ。最近折よく私のところにも色恋が沙汰って、一通りの沙汰を終えると二十四歳っていろいろ恋愛的にも過渡期なんだなあと思い始めた。それが「まだ期待してんでしょ」ということである。これ、みんな気付いてるんだか気付いてないんだかわかんないんだけど、意外とみんな、学生ちっくな恋愛をまだ期待してんだなあということだ。

学生ちっくな恋愛、というのは、こちらの何の努力もなく異性とマッチングされて、しかも他の比較対象の異性も多くいて、それが自然に行われるなかでなんとなく話が合い、話が進んでいくなかで「好き」という感情を覚え、告白して、交際関係に至る、という一連の流れを踏む恋愛だ。

この学生ちっくな恋愛は、故意というのが存在しない。もしくは発生させずに済む。言わずとも、異性が多くいる環境に放り込まれるのだし、宣言しなくても席替えはなされるし、努力せずとも彼らとなんらかのかたちで腰を据えて話すことができるのである。こういう、学生ちっくな恋愛に馴染んできた人にとって、二十四歳という学生から社会人への過渡期の恋愛は非常にめんどうなものになってくる。

つまり、学生という身分を離れ恋愛をする場合は、なんかしらこちらから能動的に動かなくてはならない。異性が多くいる環境にいかなきゃいけないし、比較するためには席替えしよう!と言わなきゃいけないし、真剣な話をするまでの間柄にはなりにくいし、そもそも共通の話題も無さそうだし、あったとしてもこんなに真剣に話しちゃって引かれないか?とか思っちゃうのも無邪気ではいられない二十四歳というか。つまりいままで自然が(というか学校と先生が)やってくれてきたことを、ぜーんぶ自力でやらなきゃいけなくなってくる。(学校というシステムが恋愛市場においてめちゃくちゃ重要なファクターとしてはたらくっていうの、おもしろくないっすか?)無論、会社という場所はそれに近い空間なのかもしれないけれど、一歩先に社会人になった友人の話を聞くとどうも同僚には恋愛感情が芽生えにくいとか、別れたあとのことを考えると仕事が滞るとか、そもそも同期がいないとかで、なかなかまるっきり同じシステムというわけにはいかないっぽい。

こういう恋愛をまだ期待している二十代前半の若者にとって、合コンというのはなんとなく作為のはたらく場所でなんとなく好ましくない。昨今流行っているけれどマッチングサイトなんてもってのほか。相席居酒屋とか哀惜居酒屋でしょとか普通に思う。そうして、自然のなりゆきによって与えられる(というかほとんど与えられない)「出会い」を目の前に、「出会いが少ない」と嘆いたりする。

否!違う!二十過ぎれば出会いなんてあると思わないほうがいいというのが結論なのである。自然にたくさん異性と「出会える」場を期待するのは、大学四年で終わりにしといたほうがいい。大学を卒業し、社会に出る頃には、もし恋愛したいのならば(もし、の話だが)、自分から動かなくてはならないんである。あくまでもし、の話ではある。けれどなんというか周りを見ていると、もう学生ちっくな恋愛なんてできないのにそれを期待しすぎるあまり恋愛したいのにこじらせてそれを愚痴って人から嫌われるという最悪のサイクルに突入している人間が多いような気がする。

もうね、ないない、すてきな出会いとかない、あるかもしれないけど、いま無くていま欲しいんだったら出会い系なり哀惜居酒屋なりFBでメッセするなりしなきゃ愚痴ったってしゃーない。まだ期待してんでしょ、しちゃだめだめ、たぶん、自分にだって他人にだって期待はあんまりしないほうが幸せ、期待しないということは自分でがんばって努力する、ということだしね。

 

というわけで(どういうわけで?)私も某マッチングサイトを使っていろいろな経験をさせてもらったのですけれど。(これは、本当に、いろいろ、経験、した。)

 

私はもともと恋愛へのポテンシャルが酷く低い女で、恋愛するなら勉強したほうがいいって本気で思っていた人間、というか、人間の本性である真善美を高められないような恋愛なら恋愛とは呼ばないと思っていた最悪の恋愛観こじらせ女だったんですけれど、振り返ってから言えば、一、恋愛というのはどんな形にも変化し得る。人間の本性である真善美を高めるとは言えないまでも、自分の知見を拡げる関係に発展することは(たぶん)多々ある。二、それでもやっぱり恋愛はしょーないから勉強したほうがいい。くらいの二点くらいを思った。あと男性の行動心理の不思議!私はいまだに、男性というのは性欲100%で動いていると思っているんだけど、そうでもないの?とか、そうでもないんだなあ、とか感じることも多々あった。

 

とかなんなり。

期待するのをやめて自分から恋愛的アクションを起こすようにはなっていろいろ知ることも多く、またこの年になってまともに異性と向き合うということをして面白かったりしんどかったりはする。それが正しいことなのか、はたまた人生なのかはよくわかんないけどね。